空港で使えるゴールドカードのサービスがこんなにあるって知ってた！？
「一般カード」との違いは、キラキラした見た目や利用限度額、ということはもちろんですが、それよりも大きいのは、ゴールドカード会員だけが特別に利用できるさまざまなサービスにあります。ゴールドカードの年会費が高額になっている理由は、この各種サービスが付帯しているためとも言えます。
中でも、旅行関連サービスが充実しているのは、ゴールドカードの特徴です。逆に旅行しない人にとってはゴールドカードを持つメリットはあまりないと言えるでしょう。その充実の旅行関連サービスのうち、ここでは「空港で使えるサービス」についてご紹介します。
・空港ラウンジサービス
利用できるカード: ほとんどのゴールドカード
旅行や出張で飛行機を使う機会が多い方には、最も認知度の高いサービスです。
「ラウンジ」とは待合室のようなもので、各空港内には搭乗口付近の待合室の他に、いくつかの「特別待合室」が設置されています。その部屋は「ラウンジ」と呼ばれていて、指定のゴールドカードなら無料で利用できます。
日本国内の空港の他にもホノルル空港など海外のいくつかの空港でも利用できるカードもあります。
ちなみに、ここでご紹介するラウンジは、航空会社ラウンジとは異なるラウンジです。(航空会社ラウンジについては後述します。)
セキュリティゲート前のエリアにあるため、出発時間ぎりぎりまで長居しないように注意する必要はありますが、出発までの待ち時間や、乗継の待ち時間など、静かな空間でゆったりと過ごすことができます。
ラウンジにはソファが用意されていて、好きな席に座って、新聞や雑誌を自由に閲覧できるようになっています。コーヒー、お茶、ソフトドリンクなどの飲み物も無料でいただくことができます。成田空港のラウンジでは、ビールなどのアルコール類も1人1杯までは無料です。（一部、有料になるカードもあります。）
ちょっとした仕事もできるように、机やPCが用意されているラウンジもあり、Wi-fiも無料接続できます。コピーやFAXは有料で利用できます。
場所によっては、シャワー室が併設されているラウンジもありますが、有料であることが多いです。
ラウンジを利用するには、入室する際に受付で、ゴールドカードと搭乗券を提示します。
カード会員以外の同行者の入室は有料の場合が多いため、夫婦で旅行する際に利用したい場合は、家族会員は年会費が無料になるゴールドカードを選び、夫婦どちらかが本会員、どちらかが家族会員になっておくとよいですよ。
空港内の「ラウンジ」には、大きく分けて２種類のタイプがあります。前述したゴールドカード会員が無料でできるラウンジと、航空会社によって運営されているラウンジです。
このラウンジは、本来は航空会社が、ファーストクラスとビジネスクラス利用客、またFFPの上級会員（頻繁に飛行機を利用する人、いわゆるマイレージ会員ですが、その中でも上級会員）のためだけに提供している待合室です。前述のラウンジのサービスに加え、シャワー室も完備、アルコール類もビールの他にワイン、リキュール、スピリッツなど種類豊富、さらに軽食とはいえしっかりした食事まで、すべて無料で提供されています。ラウンジの敷地自体もかなり広くて、調度品などインテリアにも配慮され、まるで洗練された高級ホテルのロビーのような雰囲気が漂っています。
出発前の時間が短い場合にはさほど利用価値はありませんが、早めに空港に着いた人や、乗継で時間がある人には、特別な空間でゆったり過ごせることで、とても人気があります。
・プライオリティパス
利用できるカード: 楽天プレミアムカード（利用回数制限なし）、アメックスゴールドカード（１回のみ）
この航空会社ラウンジを、エコノミークラス利用でも、FFP上級会員でなくても利用できる「プライオリティパス」というサービスがあります。通常はサービスランクによって99USドル〜349USドルの年会費がかかります。
「楽天プレミアムカード」には、この「プライオリティパス」の最上級の「プレステージ」を利用できるサービスが付属します。「アメックスゴールドカード」は、年間1回は無料、2回目以降は都度27USドルの利用料がかかります。
ラウンジに入室する際には受付で、プライオリティパスと搭乗券を提示します。また、プライオリティパス保有者以外の同行者の入室は有料であることが多く、1回につき27USドルかかります。
・手荷物配送サービス無料／優待
利用できるカード: アメックスゴールドカード（無料）、JCBゴールドカードなど（割引）
空港までの往復の間、「大きくて重いスーツケースを運ぶのは面倒・・・。」と思ったときに便利なのが、空港宅配サービス。一部のゴールドカードには、このスーツケースの宅配を無料または割引で利用できます。
対象空港は、成田国際空港、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港の４ヵ所。
完全無料で利用できるのは「アメリカンエキスプレス」ブランドの各種カードと、「楽天プレミアムカード(トラベルコース選択時)」です。それ以外のほとんどのゴールドカードは「1個目500円、2個目以降は通常料金より15％OFF」のような料金割引サービスが利用できます。
利用できる業者は限られていますが、出発時に利用したい場合は、各カード会社のウェプサイトの利用案内に従って申し込みします。フライトの7日前〜前日（カード会社によって異なります）に申し込みをして、スーツケースを引き取りに来てもらいます。空港では宅配業者カウンターに寄って受け取ります。
帰国の時は、到着ロビーにある宅配業者カウンターに直接出向き、クレジットカードを提示してサービスを利用したい旨を伝えます。JCBカードやVISAカードなど料金割引サービスを利用する場合は、海外でそのカードを利用したレシートの提示も必要です。
・Wi-Fiルーターレンタルサービス
利用できるカード: VISAゴールドカード、ゴールドマスターカードなど
スマートフォンが普及してから、目的地までのルート検索や現地情報収集にニュースチェックと、旅行中もインターネット接続を利用したい人が増えています。ノートパソコン持参が主流だった頃には、ホテルのWi-fi接続サービスで対応できていましたが、観光中や移動中にも利用できるｏｒ利用したいスマートフォンを持っているなら、Wi-fiルーターもあったほうが便利だと考える人は多いでしょう。
一部のゴールドカードには、通信料や機器のレンタル料金が割引になるサービスがありますので、ぜひ活用したいものです。
利用できるレンタル会社は限られていて、レンタル料金をそのカードで支払うとの条件はつきますが、通常料金の15〜20%引き、通信料15%引き、機器レンタル料50%引きなどで利用できます。
出発日の3日前までに、専用窓口に電話で申し込みをして、出発空港のレンタルサービス会社窓口にて受け取ります。
・空港タクシーサービス
利用できるカード: アメックスゴールドカード、シティゴールドカード
対象の空港は成田空港（第1・第2ターミナル）、関西国際空港、中部国際空港、羽田空港国際線ターミナルで、利用できるのはこれらの空港の周辺地域から出発または帰着する人に限定されますが、特定の条件を満たすことで、タクシーでの空港送迎を特別料金または無料で利用できます。
ただし、条件はかなり厳しくて複雑。まず基本は、そのカードで航空券購入やツアー代金の支払いをしなければなりません。さらに、シティゴールドカードは「50万円以上」との条件つきです。
無料の区間も限られています。無料で利用できるとされている、東京23区、川崎市、浦安市、大阪市、名古屋市にお住まいの方には、一度カード会社ウェブサイトの詳細説明をご覧いただくことをお勧めしますが、それ以外からの区間も3000円から2万円強の優待料金で利用できることになっています。
最大乗車人数4〜5名に加えて、積載するスーツケースの数も考慮する必要はありますが、家族旅行の場合は利用価値があるかもしれません。
このサービスを利用できることがカード選びの決め手になることはないとは思いますが、もし条件をクリアする方法で旅行する機会があったときには、上手に活用したいものですね。ぜひ覚えておくとよいと思います。
・無料ポーターサービス
利用できるカード:アメックスゴールドカード
旅行の、往路のときは空港最寄りの駅改札口やバス停に着いてから航空会社のチェックインカウンターまで、復路のときは、空港の到着ロビーから空港の駅改札口やバス停まで、専任のスタッフが、スーツケースなどの荷物を無料で運んでくれるサービスです。
現地のホテルに着いてからなら、部屋まで荷物を運んでくれる係（ポーター）がいるホテルは多いですが、それと同じようなサービスを空港でも受けられると考えると分かりやすいと思います。
空港の中の案内係の役目も果たしてくれるので、初めての旅行などで不安な人には、心強いサービスです。
「おつきの者が荷物を運んでくれる」。ホテルでは普通だとしても日本の空港ではそういう人はほぼいないでしょうから、まさにセレブ気分を味わえるサービスです。機会があればぜひ、一度利用してみてはいかがでしょうか。
このサービスに対応しているのはアメックスのみで、ゴールドカード以外に一般カード（グリーンカード）でも利用できます。
利用する際は、前日までに専用窓口に電話で申し込みします。カード会員本人と同伴者1名まで無料で利用できます。
・空港クロークサービス
利用できるカード: アメックスゴールドカード（無料）マスターカードとVISAカードのゴールドカード全般（割引）
「コート預かりサービス」と言ったほうがピンとくるかもしれません。冬に、暖かい国へ旅行に出かけるときなど、空港まで着てきたコートや防寒具が邪魔になって、帰国までの間どこかへ預けて行きたくなることはないでしょうか。
昔から空港の宅配業者カウンターでは「荷物預かりサービス」として行われていますが、このサービスをゴールドカード会員は割引料金で利用できます。
対象の空港は成田空港（第1・第2ターミナル）、関西国際空港、中部国際空港、羽田空港国際線ターミナルで、
JAL ABC出発カウンター、中部国際空港はヤマト運輸のカウンターでゴールドカードを提示して申し込みします。
アメックスゴールドカードは無料で、マスターカードは防寒具1着につき通常料金の10%、VISAカードは15%、割引価格で利用できます。
・空港パーキング利用料金優待
利用できるカード: アメックスゴールドカード、セゾンゴールドカードなど
荷物が多かったり家族旅行だったりで、空港まで自家用車で移動する人もけっこういらっしゃると思います。空港ターミナルにアクセスが便利な駐車場は、少し離れた場所にある駐車場よりも割高であることがありますが、ゴールドカードを持っていれば割引になると知っていたらぜひ利用したくなりますね。
対象の空港は成田空港、関西国際空港、羽田空港、福岡空港です。空港によって異なりますが、通常料金より100円〜1500円引き、20％〜40%引きで利用できます。
・エアポート・ミールクーポン
利用できるカード: アメックスゴールドカード
羽田空港と大阪国際空港（伊丹空港）に限定されるサービスですが、出発当日の空港内のレストランでの利用料金の支払いに使えるクーポン1000円分がもらえるサービスです。
このサービスに対応しているのはアメックスのみで、ゴールドカード以外に一般カード（グリーンカード）でも利用できます。
カード会員向けサービス窓口である「メンバーシップ・トラベル・サービス」で航空券手配をした場合に、このミールクーポンがもらえます。
まとめ
いかがでしたか？旅行関連のうち、空港でのサービスに限定しただけでも、こんなにあるんです。
クレジットカード発祥の国であり、そして飛行機での旅行が特別だった時代の、「特別な人向けのサービス」が継承されている・・・。現代の「特別扱いされたい人たち」の心をくすぐるのが上手なのは、やはりアメリカのカード会社のようですね。
でもそのサービス、本当に使う機会があるかどうかは、よく考えてみてくださいね。よく使うものだけあれば充分、という考え方もあります。
カード本体の使いやすさのことなどもしっかりと考慮に入れて、表面のお得感だけに惑わされることなく、あなたにとっての最適なカードをぜひ見つけてください。
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