ゴールドカードの種類(ヤングゴールド・法人カード)とそれぞれのメリット・デメリット
ゴールドカードといえば「お金持ちだけが持つカード」「一般人には縁のないカード」という印象を持っている方が多いと思います。実はゴールドカードはゴールドカードの中でも年代限定で申し込めるもの、一般的なゴールドカードと比べて格安で手に入るものなど、いくつかの種類に分けられていることをご存じでしょうか。
身近なものとなったゴールドカードについて、一般的なゴールドカードの話から、様々なゴールドカードの種類とそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。
まずはゴールドカードの特徴を知っておこう
ワンランク上の収入やステータスを持つ顧客を対象に発行される、付加価値が高いカードと言えます。利用限度額も通常のクレジットカードと比べて高めに設定されています。年会費も一般的なクレジットカードより高めに設定されており、大体1万円〜3万円程度となっているのが特徴です。
全てのカード会社が公式に発表しているわけではありませんが「勤続年数5年以上、年収500万円以上」がゴールドカード所持の目安といわれることがありますが、必要な勤続年数や年収は下がる傾向にあります。
ゴールドカードのメリット
豊富なサービスや特典が得られることでしょう。空港の有料ラウンジを無料で利用できる、カードに付与されている海外旅行の保険が充実している、高級ホテルや料亭、施設などの利用に際し優待サービスがつく、ポイントプログラムが充実しているなど、高額な年会費を払う価値のあるサービスが数多く提供されています。
持っているだけで周りから一目置かれること間違いなしのステータスアイテムとも言えます。
デメリットは、やはり高めの年会費です。最低でも1万円〜という年会費は一般的なクレジットカードと比べると高いと言えます。この高めの年会費を支払うだけの価値を見出せるかどうかがゴールドカードを持つかどうかの分かれ道です。
代表的なゴールドカード
特徴的な兵士のシンボルマークが目を引く「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」があります。これは日本に初めて登場したゴールドカードでもあります。
年会費はゴールドカードの中でも29,000円(税別)とかなり高めですが、各種付帯保険は国内・海外旅行保険最高5,000万円、カード利用でショッピングした商品が盗難・破損した場合のショッピング保険が最高500万円など、どれも最高クラスの補償がつき、カード利用枠に制限がないなど、ゴールドカードの中でも更にハイレベルなカードです。
世界的にはVISAやMasterCardのプラチナカードと同等かそれ以上のカードとして認識されています。
こんな人におすすめ
・ ゴールドカードを持っているという優越感が欲しい
・ 高い年会費を払っても、それに見合うだけの価値があるなら納得できる
・ 一生付き合えるカードを探している
・ 国内、海外旅行によく行く
・ カードで買い物をよくする
格安ゴールドカード
最近ではゴールドカードの競争も激しくなり、銀行系以外からも多くの格安ゴールドカードが登場するようになりました。通常のゴールドカードは年会費が最低でも1万円以上必要なのに対し、格安ゴールドカードは年会費数千円で持つことができます。ただし、カードに付随している各種サービスや優待内容に関しては、有料ラウンジで一部料金を負担しなければいけない点や、優待を受けられる施設が少ない点など、通常のゴールドカードと比べて内容はやや劣ります。とはいえ、年会費が安めでもカード自体は他のゴールドカードとなんら変わりはありませんので、ゴールドカードの優越感は十分に得られます。
格安ゴールドカードのメリット
格安の年会費でゴールドカードを所持できることです。ゴールドカードは欲しいけど審査に受かる自信がないという方や、とにかく外見の良いカードが欲しいという方におすすめです。
格安ゴールドカードのデメリット
は同じゴールドカードといえど、通常のものよりは受けられるサービスや特典が劣ることです。きちんと確認しておかないと「せっかくゴールドカードを持てたのに、思っていたサービスが受けられない!」と残念に思ってしまうことがあるかもしれません。
代表的な格安ゴールドカード
代表的な格安ゴールドカードには「MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」などがあります。アメリカン・エキスプレス提携ゴールドカードで年会費は驚きの1,905円(税別)です。
こちらは格安ゴールドカードの枠組みでありながら、カード利用上限額が最高200万円、国内・海外旅行保険も最高2,000万円までと、格安ゴールドカードであっても十分に使い勝手のあるサービスが得られます。また、格安ゴールドカードは空港ラウンジが利用不可となっているのことも多いのですが、国際線利用時に限りラウンジを無料利用できるというのもこのカードの魅力のひとつです。
こんな人におすすめ
・ ゴールドカードを持っているという優越感が欲しい
・ あまり高い年会費は払いたくない
・ 格安でゴールドカードを持てるならそこまで充実したサービスはなくてもいい
・ 国内、海外旅行もたまに行く
「ヤングゴールドカード」
ヤングゴールドカードは30歳未満だけが申し込むことができるゴールドカードで、「20代限定のゴールドカード」などと言われることもあります。ただし、安定した収入があるなど最低限の条件は求められます。一般的なゴールドカードであれば、「勤続年数○年以上、年収○○○万円以上」など厳しい審査が行われることも多いのですが、ヤングゴールドカードはいずれはゴールドカード会員となれるであろう20代を対象としていますので、比較的緩い条件で持つことが可能です。
ヤングゴールドカードのメリット
カードに付随するサービス内容は通常ゴールドカードに対して優遇されていることも多く、年会費が数千円程度と抑えられているのが特徴です。カードを持った後、30歳になって最初のカード更新時に、ほとんど無審査のままゴールドカードへの切り替えが可能となりますので、ステータスカードのステップアップとしても有効です。
敷居が高いと思われがちですが、一般のクレジットカード類より入会基準が少しだけ高い程度なので、将来ゴールドカード所持を目指す20代の方はぜひ審査を受けてみることをおすすめします。
年齢制限があるものの、通常のゴールドカードとあまり遜色ないサービスが安めの年会費で受けられることでしょう。JCBゴールドエクステージの様にポイント還元率が1.5倍となるなど、通常よりも優遇されているヤングゴールドカードもあります。
ヤングゴールドカードのデメリット
29歳までに申し込まないと入会資格がなくなってしまいます。努力して社会に出て実績を残せた頃には30代に入ってしまっているという方も多いので、将来ゴールドカードを持ちたいと考えている方は、早めに審査を受けたほうが良いでしょう。また、利用可能上限額は少なめに設定さているので、大きい買い物が多い方には厳しい条件となる可能性もあります。
代表的なヤングゴールドカード
代表的なヤングゴールドカードとしては「UCカード ヤングゴールド」などがあります。こちらは年会費が3,000円(税別)ですが、国内・海外旅行保険は最高3,000万円、通常のゴールドカード会員と遜色ない優待サービス、空港ラウンジの無料利用可能と、通常のゴールドカードと比べても充分なスペックを持つカードです。
こんな人におすすめ
・ ゴールドカードを持っているという優越感が欲しい
・ 29歳以下
・ 様々な特典やサービスがついたカードが欲しい
・ 国内、海外旅行によく行く
・ カードで買い物をよくする
「法人ゴールドカード」
法人ゴールドカードは、その名の通り企業(株式会社、有限会社など)向けのゴールドカードです。会社に関わる様々な出費にカードを利用することで経理の透明化を図るだけでなく、出張などの際にも便利なネット環境が整った空港ラウンジ利用、国内・海外航空機遅延保険、海外ホテルのビジネス利用料金割引、福利厚生サービスの格安利用などに法人利用ならではの便利なサービスや特典を受けることができます。
法人ゴールドカードのメリット
個人事業主や中小企業の経営者はどうしても経費が公私混同してしまいがちですが、法人カードを使う事で法人と個人の区分を明確化することができるという利点もあります。また人の手を通すことで起こりがちな経費管理のミスがなくなり、様々な経理申請等の手間もなくすことができます。
その他、利用状況がウェブや利用明細書で確認できることによる経営の透明化、支払いをカード一本化することで振込手数料を節約できることによるコスト削減、出張や接待時にありがちな社員個人での立て替え払いや仮払い、それに伴う精算業務をなくすことによるキャッシュレス化の促進など、法人に特化した様々なサービスを享受できます。
法人ゴールドカードのデメリット
法人カードで貯まったポイントはあくまで法人としてもポイントなので、個人利用はできないことと、個人用カードと違いリボ払いやキャッシング機能などがないことです。年会費も多少高めに設定されている場合が多く、審査も多少厳しめとなっています。
代表的な法人ゴールドカード
代表的な法人ゴールドカードには「JCB法人ゴールドカード」などがあります。年会費は10,000円(税別)で、通常のJCB法人カードの基本サービスに加えて、プレミアムカード会員向けのサービスが利用可能です。
ビジネス利用での国内旅行保険は最高5,000万円、海外旅行保険は最高1億円というゴールドカードの中でも最高クラスの保証がついています。空港ラウンジの無料利用、航空機遅延保険などのサービスの他、ETCスルーカード発行可能、オフィス用品デリバリーサービス利用可能など、ビジネス面で嬉しいサービスがたくさんあるのが魅力です。
こんな人におすすめ
・ 個人事業主または中小企業を経営している
・ 経理事務、管理の効率化、透明化を図りたい
・ 出張で国内、海外に行くことがある
「百貨店ゴールドカード」
ゴールドカードには、大丸や高島屋といった老舗の有名百貨店が発行しているものも存在します。1年間でのカードショッピング利用が一定額以上であったり、外商で一定額以上の利用がある顧客だけが持つことができるカードです。
百貨店ゴールドカードのメリット
大きな百貨店内にある専用ラウンジも、ゴールドカード会員なら利用可能です。高島屋にはゴールドカード専用のラウンジが用意されており、カードホルダーが利用することが出来ます。また、カード利用での買物の場合ポイントの還元率が非常に高く設定されており、海外・国内旅行損害保険や盗難保険などのサービスもついています。まさにその百貨店の大事なお得意様だけが持てる百貨店を利用する上で便利なサービスや特典がたくさんついているのがメリットでしょう。
百貨店ゴールドカードのデメリット
ゴールドカードを持つためには該当する百貨店でそれなりの額の買物ができることを証明しなければいけないことです。
代表的な百貨店ゴールドカード
百貨店ゴールドカードとして代表的なのは高島屋が発行している「タカシマヤカード<ゴールド>」です。年会費は10,000円(税別)で、高島屋でのショッピングをより便利に、よりお得にしてくれます。
空港ラウンジ無料利用はもちろんのこと、国内旅行保険最高5,000万円、海外旅行保険最高1億円という補償額、カードで購入した商品が盗難にあったり破損した場合のショッピング保険での補償が最高300万円というゴールドカードの中でも最高クラスの補償も付いているうえ、高島屋各店や高島屋オンラインストアなどでのショッピングではポイント率が8%という高い還元率を誇ります。更に年間利用額100万円以上の場合は翌年度からはポイント還元率10%になります。高島屋内にある会員専用ラウンジも利用可能で、買物のほとんどを高島屋でするという方にとっては最高の1枚となるでしょう。
また、丸井が発行する「エポスゴールドカード」は年会費5000円(税抜)で持つことができ、一般カードのインビテーション(招待)であれば、無料で持つことが出来ます。海外保険も付帯しており、丸井以外の様々な店舗でも優待特典があるので、非常に役に立つゴールドカードの一つでしょう。
こんな人におすすめ
・ 良い買物をするならここと決めている贔屓の百貨店がある
・ 百貨店の外商に興味がある
・ 国内、海外旅行もたまに行く
・ カードで買い物をよくする
ゴールドカード簡単はやわかり表
ゴールドカード | 格安ゴールド | ヤングゴールド | |
---|---|---|---|
年会費 | 高い | 安い | 安い |
会員優待サービス | ◎ | ○ | ◎ |
ポイントプログラム | ◎ | ○ | ◎ |
空港ラウンジ | ◎ | △ | ○ |
旅行保険(最大) | 1億円 | 2000万円 | 5000万円 |
ショッピング保険 | 500万円 | 100万円 | 300万円 |
審査 | 厳しい | 易しい | やや易しい |
法人ゴールド | 百貨店ゴールド | |
---|---|---|
年会費 | 高め | 高め |
会員優待サービス | ◎ | ○ |
ポイントプログラム | ○ | ◎ |
空港ラウンジ | ◎ | ◎ |
旅行保険(最大) | 5000万円 | 5000万円 |
ショッピング保険 | 500万 | 300万 |
審査 | 厳しい | 百貨店による |
まとめ
ゴールドカードと一口に言っても様々な種類があることが分かります。
20代の方であれば、ヤングゴールドカード
法人の方であれば、法人ゴールドカード
特定の店舗でよく使う方であれば、百貨店ゴールドカード
とにかく安くゴールドカードを持つならば、格安ゴールドカード
ということが言えると思います。ご自身の収入の状況や生活パターンから一番良い種類のゴールドカードを持つと良いでしょう。
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