使ってみて分かった!三井住友VISAゴールドカードのメリット・デメリットと申し込み方法
日本国内で発行されるクレジットカードは、膨大な数に上ります。その中でもゴールドカードは、ステータスもあり、注目されることが多いです。日本で最初に発行されたゴールドカードは、1980年のアメリカン・エキスプレス社(日本支社)の「アメックス・ゴールドカード」です。
現在、日本国内で発行されるゴールドカードは、100種類を軽く超えるとも言われます。この中で「三井住友VISAゴールドカード」は、トップレベルのステータスを持ちます。かつての都市銀行(現メガバンク)が発行する信頼とブランド力に加え、審査基準が厳しいことでも知られています。
三井住友VISAゴールドカードのメリットとデメリットを実際の体験も踏まえながら、見ていきましょう。
国内外のトップブランドとしてのステータス
まずは三井住友VISAカードの歴史から見ていきましょう。
三井住友カードは、1968年に日本で初めてVISAと国際提携を結びました。当時の名前は、VISAの前身であるバンク・オブ・アメリカでした。VISAは世界のトップの売り上げを誇るクレジット会社です。世界200以上の国・地域で利用でき、世界の売り上げのシェアは、半数に迫る48.5%(2014年3月のNILSON REPOR調べ)を占めます。
三井住友VISAゴールドカードが誕生したのは、1982年です。それだけに、国内での実績や歴史を誇るゴールドカードとしてはもちろん、海外でもブランド力が定着しています。北米や欧州では、なんといってもアメックスやダイナースなどが有名ですが、三井住友VISAゴールドカードもかなり認知されています。
入会の審査の基準はどうなっているのか
三井住友ゴールドカードの入会基準は次の通りです。
- 原則として満30歳以上
- 安定した継続収入のある方
三井住友VISAカードの公式ホームページによると、入会資格はたったこれだけです。初めてゴールドカードを作ろうと考えている方は、意外に「簡単」と感じるかもしれません。しかし、実際は独自の審査基準があるため、多角度から審査されます。本人属性といって「職業」「会社名」「持ち家」「配偶者の有無」「クレジットヒストリー」(過去の返済履歴)を総合的に判断します。
最も大事なのは職業と会社名です。一部上場企業、医師・弁護士の士業など、高収入がある程度把握できる職種は、クレジットヒストリーに問題なければ、早くて3営業日以内に発行されます。年齢についてはおおむね25歳以上で諸条件を満たしていれば、発行される可能性が高まります。
■ゴールドカードを取得する方法とは
三井住友ゴールドカードを取得する方法は、大まかに分けて次の2通りあります。
- ゴールドカードを直接申し込む
- クラシックカードなどの一般カードで実績を積む
一部上場企業に勤める年齢30歳以上の方で、過去1年以上、クレジットカード、車、住宅などのローン支払いに遅延がなければ、ほぼ間違いなく取得できるはずです。ただし、三井住友VISAゴールドカードは、他社に比べて審査のハードルが高めです。年収の条件は明記していませんが、最低でも400万〜500万円は必要と言うクレジットカードの専門家もいます。
年収が400万円未満の方でも、審査に通った方も大勢います。これは、一般の三井住友VISAカードで最低でも1年以上の実績を作った後に、ゴールドカードへ切り替えを申し込みます。光熱費や日常品などをマメにカード決済して、実績を挙げていきます。一般カードである程度の実績を挙げていけば、クレジット会社からゴールドカードの切り替えの案内がくることもあります。これが「インビテーション」(招待)といわれるものです。
筆者は27歳のときに、三井住友VISAゴールドカードのインビテーションをもらいました。1部上場企業ではありませんが、当時の年収が約800万円でした。年間3分の1は海外出張のため、1カ月で50万〜60万円を当時の住友VISA一般カードで決済していました。1〜2カ月の長期の海外出張では、限度額を上げてもらいました。その手続きから解放されるため、ゴールドカードにランクアップしました。30代半ばで、今度はプラチナカードのインビテーションが定期的に届きます。しかし、既に限度額が300万円になっており、切り替える必要がありませんでした。
国内空港のラウンジサービスは使い勝手が良いが……
ゴールドカードのステータス感を身近に感じるのは、空港のラウンジサービスではないでしょうか。三井住友ゴールドカードでは、国内の主要28空港でのラウンジサービスを展開しています。ゴールドカードなどを提示すると、会員専用のラウンジで出発までの時間をリラックスして過ごせます。無料のソフトドリンク、早朝には一部のラウンジでパンのサービスも実施しています。新聞、雑誌なども豊富に取りそろえており、上質な空間で、ゆったりくつろぐこともできます。
ラウンジサービスは、旅行者だけのものではありません。実は利用者のほとんどが、出張などのビジネスマンです。ラウンジに無線LAN、FAXなどもあり、オフィス機能を持っているのです。空港のラウンジで仕事を終えて、そのまま帰宅することも可能です。ファストフード店、街中の喫茶店と違って、静かな環境の中で仕事がはかどるケースもあります。個人的には、常にパソコンを持ち歩いて仕事をしているので、空港のラウンジサービスがゴールドカードで最も利便性のある内容だと思います。
ただし、三井住友VISAゴールドカードでは、海外の空港ラウンジが使えません。海外の主要空港ラウンジは、プラチナカード以上が対象になりました。プラチナカードがメジャーになる前は、三井住友VISAゴールドカードで北米や欧州などの空港ラウンジを使えましたが、現在では利用できません。海外の空港では、どうしても治安の問題があり、一般のスペースで書類を広げたりすることがしづらく、海外出張に頻繁に行かれる方は、少々不便かもしれません。
国内外での知名度とブランド力はどうなのか
欧州で海外出張した際には、心強いパートナーになります。筆者の経験で仕事上のアクシデントがあり、急きょ、ホテルを探さなければならないケースに遭遇した事があります。その際、ホテルのフロントに、デポジッドを求められ、三井住友VISAゴールドカードを提示。すると、急に態度をあらため、低層階から高層階の広めの部屋になりました。米国のレンタカー店では、カードを提示すると、料金はそのままで1クラス上の車種を勧められました。
現在はプラチナカードの登場で、ゴールドカードによるランクアップのケースは少ないです。ただ、ホテルでは一般的に5つ星以上、レンタカーではハーツなどのメジャー店になると、日本の「ミツイ」「スミトモ」は浸透しています。特に一定の格式を保つホテルでは、飛び込みの宿泊に警戒感を持たれます。こんなときに、三井住友VISAゴールドカードなどのステータスカードをデポジットで提示すると、満室だったホテルが瞬間的に「空室」になります。
国内でステータスを感じることは、ほとんどありませんが、利便性があります。例えば三井住友VISAゴールドカードは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の提携カードでもあり、入場券の割引があります。宝塚歌劇などの専用席での観賞など、エンターテインメント向けのサービスも充実しています。
国内外で頼りになる充実の保険・補償内容
三井住友VISAゴールドカードには、旅行時の傷害保険が付帯しています。
海外旅行傷害保険は、傷害死亡・後遺障害などで、最高で自動付帯1000万円+利用付帯4000万円の計5000万円になります。補償額に加え、広範囲までカバーしてくれるのが、三井住友VISAゴールドカードの特徴です。
- 傷害死亡・後遺障害:最高5000万円まで補償
- 傷害治療費用:300万円
- 疾病治療費用:300万円
- 賠償責任:5000万円
- 携帯品損害:50万円
- 救助費用:500万円
これ以外にも、「家族特約」がついています。これは、ゴールドカード会員と生計をともにする19歳未満の同居の家族が対象になります。配偶者の場合は、無料で作成できる家族カードに加入すれば、会員と同様のサービスが適用になります。家族特約の主な内容は▽傷害死亡・後遺障害1000万円▽傷害疾病治療費200万円▽賠償責任2000万円−などになります。ポイントは、旅行などにゴールドカード会員が同行しなくても、適用されることです。
三井住友VISAカードで、国内旅行で広範囲にわたって補償があるのはゴールドカードだけです。海外旅行傷害保険と同じく傷害死亡・後遺障害が最高で5000万円(自動付帯1000万円+利用付帯4000万円)です。ゴールドカー以上が「入院」「通院」「手術」の各費用が適用になります。ゴールドカードで購入した商品の破損・盗難の損害は、最高で300万円(90日間)となります。一般カードが同100万円までとなっているので、その差は歴然ですね。安心を買う意味でも、ゴールドカードを持つ意義が高まります。
ポイント還元率は及第点だが、年会費節約の術
三井住友VISAゴールドカードのポイント還元率は、1000円の利用で1pt(5円相当)が付与されます。特筆すべきは、ポイントの有効期限が3年間です。一般カードが2年間なので、これはかなり利便性があるサービスです。案外、ポイントを失効してしまうケースも多く、一般カードよりも1年間延長されれば、計画を立ててポイントの使い道を検討することもできます。
各種サービスを展開しているゴールドカードゆえ、気になるのは年会費です。一般カードの5倍近くの1万円(税抜き)になります。ただ、この年会費が半額以下に抑える方法もあるのです。2つの方法を組み合わせます。筆者もやっているのが、Web明細書の申し込みです。自宅などへ郵送する明細書をインターネット上で確認できるシステムに変更します。これで、年間1000円が浮きます。プラスして、毎月の支払いを利用者が決めるリボルディング払いの「マイ・ペイすリボコース」にすると、年会費が計4000円(税抜き)にまで圧縮できます。
ブランド力があるからこその安心感
ゴールドカードを持つ意味は、人それぞれに理由があります。見栄えがよく、なにかしらのステータスを身につけたい、支払いのときの優越感などさまざまです。海外で活動している人は、クレジットカードがなければ不便な生活になります。日本では感じなかったクレジットカードのステータスは、米国や欧州において絶大な信頼の証となり、支払い能力を担保する証拠なのです。三井住友VISAゴールドカードは、北米、欧州、南米、東南アジア、中央アジアで使用した経験も踏まえ、ほぼ全世界で満足いくステータスを得られるカードです。
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